絶叫クイーンが強すぎるヒロインとして帰ってきた【ハロウィン感想】

ハロウィン観てきました。

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https://halloween-movie

 

こちら、40年前の1978年にジョン・カーペンター監督で製作されたシリアルキラーの同名ホラー映画の正統派続編となっております。1作目のあらすじがこちら。

1963年10月31日ハロウィンの夜。イリノイ州にあるごく普通の平和で小さな町、「ハドンフィールド」で殺人事件が起こった。現場のマイヤーズ家で殺害されたのは、その家の長女、ジュディス・マイヤーズ。そして、彼女を殺した犯人はマイヤーズ家の長男(ジュディスの弟)で、まだ6歳のマイケル・マイヤーズであった。マイケルは責任無能力の異常者として、直ちに精神病院に措置入院となるも、マイケルの担当医を務める事になったドクター・ルーミスは、マイケルの中に秘められた危険性に気付き、彼に対する警備体制の強化を求める。しかし、医師達はマイケルがまだ幼いのを理由に相手にしようとしなかった。

悪夢の殺人事件から15年後。21歳になり、それまで病院でおとなしくしていたマイケルは突如脱走。途中で殺害した作業員から作業つなぎを奪い、更には金物店で白いハロウィンマスクと洋包丁を盗んだマイケルは、高校生のローリー・ストロードの命を狙う。その一方、マイケルの担当医で、拳銃を持ったルーミスが、マイケルの入院していた病室に残された「Sister(姉)」の文字を頼りに、彼の実家のあるハドンフィールドに訪れていた。

(Wikipediaより引用)

 

要するに、変なマスク被った異常者が怪物並みの力を振りかざして人間を襲うっていう、悪魔のいけにえやら13日の金曜日やらエルム街の悪夢やらと並ぶホラー映画の金字塔な作品です

 

ハロウィン自体は8作ほど展開されているシリーズものですが、今回は1作目の40年後なので、2や3(3は外伝的な内容ですが)といった続編の内容は汲んでいないため、2で発覚した殺人鬼マイケルとヒロイン・ローリーの関係性などはまっさらな状態なわけです。

なので今までのハロウィンを見たことないよ〜という人も、大まかに「マイケルという異常者がローリーという女の子を襲った事件が40年前にあった」という背景さえ知っていれば楽しめちゃうわけです。

 

というか、こんだけ言っといて私自身ハロウィンシリーズは一作も見たことがありません。なぜならレンタル屋、動画配信サービス共にほぼハロウィン作品を取り扱っていないんです。

見る方法が本当に限られているため、なかなか簡単に見ることはできません。

もし見るのであれば、ロブ・ゾンビ監督の2007年リメイク版ならレンタル屋だったりにあるかもしれないです。前にTSUTAYAでなら見かけました。

 

そんなわけでここからはネタバレなしのレビューになります。

 

そもそも私、洋画ホラーはわりと好きなんです。なぜなら殺人鬼や幽霊の魅せ方にかける演出のこだわりがかっこよすぎるから

邦画は、この前リングや仄暗い水の底からを手がける中田秀夫監督の映画、女優霊を開始10分で断念してしまったくらい苦手です。自然なくらい不自然なものがそこにいるという演出が本当に苦手なんです。

 

話は逸れましたが、ハロウィン。ハロウィンの話です。

この作品にもたくさん詰まってましたね、殺人鬼マイケル・マイヤーズをいかにかっこよく魅せるかという製作陣のこだわりが。

結構殺人鬼映画って、マスク被ってたりするキャラ多いじゃないですか、マイケルもそうなんですけど。ジェイソンといえばホッケーマスク、レザーフェイスといえば人間の皮のマスク、マイケルといえばハロウィンマスク。

逆に彼らって、そのマスクを被ってないと彼らとして見られないというか、ジェイソンの素顔は醜いという設定なんですけど、じゃあジェイソンが素顔で出てきてももうこっちはジェイソン=ホッケーマスクという等式が成り立ってるわけで、(??)となってしまう。

つまり、もうあのマスクが彼らの顔なんですよね。

 

さて、今回のハロウィンのあらすじが以下の通りです。

第1作から40年後、殺人鬼マイケル・マイヤーズが、精神病棟から強固な刑務所に搬送される途中に脱走した。

過去の事件がトラウマになっていたローリーは、疎遠になっていた娘カレンと孫アリソンを守るために闘う。

(Wikipediaより引用)

精神病棟から脱走してるんです、マイケル。つまり素顔なんですね。なにもマスク被ってない。マイケルの役も40年前と同じ役者、ニック・キャッスルが演じているのですが、正直マスク被ってないとこっちとしては(マイケルなんだろうけど誰?)みたいな、そんな気分になってしまうわけです。

そんなマイケルが、自分のハロウィンマスクを取り戻して被る、そのシーン。まるで一人の人間が自分自身を取り戻したかのような、正直感動さえ感じる。

なんであんなにかっこいいん

 

そしてそれ以上に見てほしいのが、ハロウィンに浮かれる民家を手当たり次第に襲いまくるシーンです。

そこ、5分近くあったと思うのですが、なんとワンカットです。ずっと1台のカメラでマイケル主観で撮影してます。

ワンカットってカメラに映っていないところこそロマンがあるっていうか、映っていないところこそ見せ場みたいなところがあるよなと思っていて、どう立ち回るか、役者と役者の呼吸の合わせがぴったり同じじゃないとできないことなんですよね。少しでも早かったり遅かったりがあれば不自然になる。言ってしまえば舞台裏すら舞台上みたいな。

だんだん何言ってるかわからなくなってきたので黙りますが、とにかくそのシーン、最高です。見て。

 

そして忘れてはいけない、今回はローリー・ストロード役のジェイミー・リー・カーティスが60歳でバリバリ銃器振り回すお婆ちゃんとして登場します。これがまためちゃくちゃカッコいい。

かつてその悲鳴が壮絶すぎてついたあだ名は“絶叫クイーン”。

今作では40年前のことがPTSDになっている一方で「絶対にマイケルはこの手で殺してやる」と準備に準備を重ね、今ではもう銃の腕前は一級品。多分そんじょそこらの殺人鬼は全員ローリーが殺せます。

ネタバレになるので控えますが、もう最後の方はどっちが殺人鬼かわかりません。(ローリーに感情移入してマイケルの登場にビクビクしてたのに、アレ……??)みたいになりました。

そしてまたローリーの娘、カレンも最高に痺れます。見終わったらカレンに惚れていること間違いないです。

 

長々と語りましたが、ハロウィン!本当に面白かったです!

最恐VS最強の対決、ホラーやグロが苦手な方でも見やすいと思いますので、是非ご覧になってください。